今週のお題「上半期ベスト◯◯」
旧作と最新作が入り混じった5作をチョイス。
第2回は「ベストムービー」。いつもなら年末に「年間ベストムービー」を選ぶんですが、今回は「今週のお題」に合わせて上半期のベストムービーを5作紹介します。2023年1~6月に見た映画の中で、個人的に面白かった作品を選びました。一言感想も添えているので、もしかしたらネタバレもややあるかもです。「年間ベストムービー」と同じく、今年公開された最新作から往年の名作までが対象。現時点で観た作品数は26本(邦画:13本、洋画:9本、アニメ:4本)。例年よりやや少なめです。
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(原題:The Super Mario Bros. Movie/1時間34分)
マリオのゲームの世界にいるような作品。マリオとルイージの絆と成長を描いていて、アドベンチャー作品として満足できるくらい面白かった。おなじみのキャラクターやアイテムがあるし、途中、ゲームのコントローラーを動かしているんだっけ?と思う場面があったので、マリオのゲームにちょっとだけ触れたことのある私でもテンション上がった。ただ、クッパがピーチ姫に片想いしているのは知らなかった…。
『東京物語』(2時間15分)
初めて小津安二郎監督作品を観たが、とても面白かった。当時はいつでも会える距離ではない東京と尾道。仕事の忙しさで、年老いた父母にかまう時間がない息子と娘。戦死した次男の嫁だけが優しく接していた。母の突然の別れに悲しみながらも、さっさと自分たちの生活に戻る子どもたち。えっ…と一瞬思ったが、子どもたちにも家庭があって生活があるから正直しょうがないところ。客観的に見たら切ないけどね。言葉づかいや所作がキレイなのも印象に残った。
『BLUE GIANT』(2時間00分)
映画館で観て正解。ジャズの音が気持ちよくて、思わずリズムに乗っちゃう。魂のこもった演奏シーン、特にラストは3人の結束力が伝わって、しばらく放心状態。目標が明確な主人公・大、知識豊富が故に守りの姿勢になってしまう雪祈、初心者だけどがむしゃらに努力しついていく玉田。3人のどれかに感情移入しそうなほど、キャラクターが際立っていた。音楽は勝負じゃない、感情なんだ。
『街の灯』(原題:City Lights/1時間26分)
チャップリンのサイレント映画を久々に見た。とにかく芸が細かい。めっちゃ計算しながら演出してそうなほど息がピッタリで、まるで芸術。動きだけでこんなに面白いとは。チャップリンの登場シーンは、当時の世界恐慌で家もお金もない様子を表しているのだろうか。ストーリーは悲哀からのハッピーエンドだった。
『わたしの幸せな結婚』(1時間55分)
意外と面白かった。主人公たちが異能を使う場面は、視覚的演出が迫力的で見応えがある。また、衣装が鮮やかで目を引くし、ストーリーの展開とテンポが良い。ファンタジー作品はあまり見ない私でも、スッと物語の世界に入れた。そして、やはり目黒蓮はスクリーンが似合う。目がとてもキレイ。今田美桜ってこんなに演技が上手かったっけ?と思うほど、彼女の演技に目が離せなかった。ラストの様子だと、続編がある感じ?
旧作から2作、劇場公開の最新作から3作紹介しました。ただ下半期が残っているので、今年の「年間ベストムービー」がどのようなラインナップになるかは未知数です。
7~12月劇場公開分で気になる作品をちょっと挙げてみます。『1秒先の彼』『マイ・エレメント』『バービー』『リボルバー・リリー』『ミステリと言う勿れ』『BAD LANDS バッド・ランズ』『アナログ』『キリエのうた』…etc。いかん、ほぼほぼ邦画中心やないか(笑)。
また、今年は「旧作シリーズ」と題して、1年を通して20世紀の作品を手に取るようにしています。『街の灯』『東京物語』はその一環です。7月からは70~90年代の作品を観る予定ですので、何かオススメの作品があったらぜひ教えてください。