のほほん備忘録

のほほんと過ごす日々に、ちょっとした備忘録

長崎滞在記 ~映画はしごをして、本屋とティータイム~

 

先日、長崎へ訪れた。映画を2本はしご、優雅なティータイム、そして以前から気になっていた小さな本屋さんへ。長崎でやりたかったことをやれた1日だった。

 

BLUE GIANT」(2023/日本/2時間)

音楽は勝負じゃない。感情なんだ。

映画館で観て正解。ジャズの音が気持ちよくて、思わずリズムに乗っちゃう。魂のこもった演奏シーン。「俺たちの音楽を聴いてくれ!」と言わんばかりのサックス。音が踊っているように奏でるピアノ。力強いペースメーカーのドラム。それぞれの自己主張の強さがジャズの自由な演奏を表している気がする。売れる売れないの二元論ではなく、いかに観客の心を掴むのか。大が言う「音楽は感情だ」はそういうことだろうと考えた。

メイン3人のキャラクターも良かった。目標が明確で前に進む大、知識豊富が故に守りの姿勢になってしまう雪祈、初心者だけどがむしゃらに努力する玉田。3人のどれかに感情移入できそう。私のそれは玉田だったな。また、主人公・大のキャラクターと山田裕貴の声がピッタリだった。あの人、上手いわ。

ラストは3人の結束力が伝わり、涙が出そうになった。そして、しばらく放心状態。ああ、これぞ音楽映画だ。

 

「美しい彼 special edit version」(2023/日本/2時間12分)

ドラマ版のシーズン1全6話+αを、1本の映画にまとめた特別編集版。ドラマ版は既に見た。映画として一つの流れで見るから、物語に集中できるし、また違った印象を与える。その違いもまた楽しい。

久々にシーズン1を見たが、なんか所々忘れていた。物語において、最初に「好き」って言ったのは平良の方だったんだな。ただ、平良の「好き」は独特な感じがする。崇拝の意味合いが強めかなぁ。一方、清居の「好き」は純粋でストレート。ただ、ちゃんと言葉にしないってのが難点。また、清居は相手に求められたい欲が強め。コンテストに落ちた後、クラスメートの注目は離れていったが、平良だけは真っすぐな目で見ていた。そりゃ好きになるわ。

それにしても、主役2人の目がとてもキレイ。萩原くんの目力は引き込まれる。八木くんの表情の変化に何度も「凄い…」とつぶやいてしまった。2人とも魅力的な演技で印象に残った。4月公開の「美しい彼 eternal」が楽しみだ。

 

「Tea Drops」:浜町にある英国風喫茶

観光通電停から徒歩1分。小さい入り口から急な階段をのぼり、左手にあるのがお目当ての喫茶店。紅茶は20種類から選べ、クランペット(英国版パンケーキ)やスコーンといった英国スイーツも頂ける。紅茶派兼英国好きの私としては、ずっと行きたかったお店だ。

1人で営業しているお店なので、注文伝票は自分で書くスタイル。クリームティーを注文。英国では、スコーンと紅茶のセットをクリームティーと呼ぶらしい。

スコーンは4つのフレーバーから2つ、ジャムは3つの味から1つ選べる。今回はスコーン2つをプレーン、ジャムはいちごにした。安定の組み合わせである。紅茶は、大きく分けて2つの選び方があった。紅茶の産地から選ぶタイプと、「モーニング」「アフタヌーン」といったシチュエーションで選ぶタイプ。後者の選び方は初耳。せっかくなので「アフタヌーン」のホットティーを選んだ。

スコーンはやや小さめ。ジャムが余ってしまった。クロテッドクリームもやや硬め?ただ、焼きたてでちょっとしっとりしていて甘かった。紅茶はティーポットで注ぐタイプ。ティーカップ3杯分くらい入っていた。ちょうど良い温かさで飲みやすい。ホッとリラックスでき、優雅な時間を過ごせた。

シチュエーション別の紅茶の茶葉もティーバッグ(カップ2杯分)で販売されていた。お土産にと1つ購入。おうちで飲んでみよっと。

 

「本屋ウニとスマッシュ」:蛍茶屋近くの小さな本屋さん

蛍茶屋電停から徒歩3分。路地にひっそりと佇む小さな本屋がある。新刊や古本、ZINE、手づくり雑貨、ごまどうふ(←!?)を販売している。私が訪れたときは、ZINEのイベントが開かれていた。また、ブックカルテという選書サービスもやっているらしい。なんそれ、気になるわ。

クリーニング屋を改築したという店内。木の棚に本がびっしり入っていた。文庫本の小説、単行本の専門書、絵本、ZINE、雑貨など。そこにいるだけでも楽しめそうな空間だった。イベントのメインであるZINEのコーナーは、自分の趣味をまとめたものや旅行記、短編など、様々なジャンルの作品が置かれていた。特に、「自分の好きなもの」を思い思いに書いた作品が印象に残った。1つのテーマを深掘りするだけでなく、大きなテーマから小テーマに分散する。そういうやり方もあるんだと、ハードルが下がった気がした。いつか作ってみたいな、ZINE。

急な階段を上り、2階へ。古本と過去のZINEが置かれていた。その中で気になるZINEがあったが、商品としては売っていないとのこと。1階のZINEのコーナーに類似したものが。他県から長崎に来られた方の旅行記で、なんでも2階で手に取ったものを参考にして作られたものらしい。他県の人から見た長崎というテーマが面白そうだったので、その小冊子を購入。店主がとても気さくな方だった。機会があれば、また来よう。