新大阪で特急サンダーバードに乗り換え。海…じゃなくて琵琶湖の西側に沿って、約2時間半もの電車の旅。医薬品の工場や高い山を横から眺め、ようやく金沢上陸。とうとう来てしまった。宿泊するホテルに荷物を置いて、まずは夕ごはんを食べに行った。
1日目(夕):金沢おでんと鴨の治部煮
金沢駅直結のビルにある居酒屋&おでん屋「季節料理 おでん 黒百合」さん。目的は金沢おでんと鴨の治部煮。両方とも提供されているお店がここだった。
早速注文。治部煮は少し時間がかかるとのこと。先におでんをいただく。
おでんは5つ食べた。自分の好きな具である大根と厚揚げ、金沢ならではの具材と店員さんがオススメした車麩と赤巻(かまぼこ)、自家製の鰯つみれ。まず驚いたのが、大根以外のおでん種のサイズが大きかったこと。大根は小ぶりだったが、車麩と厚揚げのデカさにビックリ。車麩のじゅわっと感が口の中に広がって、体が温まる。赤巻は半月型のかまぼこが串に刺されていた。やはりじゅわっとしていておいしい。大根はおだしが染み込んでいるし、鰯つみれはなかなか珍しい。厚揚げはちょっと熱かった。
おでんで体が温まったところで、堅豆腐の天ぷらを追加注文。下調べの段階でちょっと気になっていた。この天ぷらは塩で頂くスタイル。外はサクサク、中はしっとり。堅めの豆腐だからできるものかもしれない。
ようやく治部煮が登場。醤油の味付けで、少しとろみがある。鴨肉は初めて食べたが、ビックリするくらいおいしかった。ぷりぷりしていて歯ごたえがある。濃い味付けだから、ごはんが欲しい。茶飯(ほうじ茶とおでんだしで炊いたご飯)にしようとしたが売り切れ。白ごはんにした。いやぁ、おいしかった。
2日目(昼):石川県の海鮮を寿司で味わう
お昼ご飯は海鮮系と決めていたので、国立工芸館付近で探してヒットしたのが、柿木畠の寿司店「金澤 鮨 洋次郎」さん。21世紀美術館にも近いというのも決め手だった。カウンター席には私以外にも4人ほどお客さんがいて、大将も交えて楽しいおしゃべりをした。大将が話好きかつ気さくな方の印象で、一つ一つのネタの説明をしたり、ちょっとした雑談をしたりしていた。
このお寿司屋さんは、3つの箱から食べたいものをそれぞれ選ぶスタイル。私は地のものを食べたかったので、石川の各港で獲れたものから8つ選んだ。
七尾港からはあじ、平政、柳鰆、真鯛、いわしの5つ。柳鰆は炙っているようだった。真鯛はごまだれで漬けているという。
金沢港のガス海老は、地元以外ではあまり流通していないとのこと。ぷりぷりとした食感で甘い。お頭は天ぷらに。最後まで使い切るというのもなかなか良い。
能登産の能登牡蠣は、あったかいお出汁と薬味と一緒にスプーンで。こういう寿司のスタイルは斬新。牡蠣は割と小さめだが、ぷるんとしていておいしい。久々に牡蠣を食べた気がするわ。
最も印象的だったのが、輪島港ののどぐろだった。我が地元ではあまり聞かないネタである。味付けは塩とシンプルだが、めっちゃとろっとろ。こんなにおいしいのか!とピックリしたほどである。
寿司と一緒に提供された、新わかめのお吸い物。新わかめだからか、歯ごたえがしっかりしていて、シャキシャキする。
8貫を一通り食べ終わったのだが、大将から気になるネタがあれば注文して良いという言葉をもらった。他のお客さんが注文されていたので、赤いか(七尾)を追加。ぷりっぷりで噛めば噛むほど甘さがある。評判通りのおいしさだった。
店内の雰囲気も良く、大将とお客さんの距離が近い。ちょっとした会話も楽しみながら、おいしいお寿司を堪能できるお店だった。
金沢滞在記(アート編)は、次の記事へ。