のほほん備忘録

のほほんと過ごす日々に、ちょっとした備忘録

3月の終わりにWBCの感想を記す

今週のお題「投げたいもの・打ちたいもの」

 

今更感がハンパないですが、WBCワールド・ベースボール・クラシック)の準決勝・決勝の試合の感想を書きたくなったので、キーボードで打ちます。「打ちたい」はどこへ行った?(笑)野球は気が向いたら観る派のにわかさんの私ですが、どうか温かい目でお楽しみください。

 

生きた心地がしなかった準決勝・メキシコ戦

この日は祝日。朝から全部観ることができた。白熱の試合ってこういうことなんだ、と思った準決勝だった。

相手はメキシコ。打線が好調で、予選ではアメリカにも勝ったチーム。分かってはいたけれど、やはり一筋縄ではいかない展開だった。

序盤は先発の佐々木投手とエンゼルス左エースの投手戦。佐々木投手の160km/h超えの投球は、今まで聞いたことないくらい大きな「バシッッッ!」の音が響いていた。この音だけでも彼の凄さが伝わる。

メキシコの3ラン先制は痛かった。加えて、岡本選手のホームランになりかけた打球をメキシコのレフトがジャンピングキャッチ。仁王立ちとドヤ顔。目が点になった。悔しいけれど、敵ながらあっぱれ。その後も、日本チームの良い打球を何回もキャッチして、日本の攻撃を妨げる。応援している身としては「またお前か!」の雰囲気だったであろう。

半ば諦めムードが漂った空気を壊してくれたのが、吉田選手の3ランだった。「やったー!!」よりも「ありがとう~」の気持ちが強かった。その後、メキシコの連打で2点追加されたが、山川選手の犠牲フライで1点を取り返した。

5-4。メキシコが1点リードの9回裏。大谷選手が初球で2塁打。ベース上で周りを鼓舞していたのが印象的だった。吉田選手が冷静にフォアボールを選び、代走に周東選手。ノーアウト1・2塁。打席には、今大会の予選では調子が悪かった村上選手。「生き返れ村上」。そう願っていたら、ついにあの瞬間が。村上選手が逆転タイムリー2塁打。2点追加でサヨナラ勝ち。ヒットを打った村上選手の笑顔に泣きそうになった。この試合、生きた心地がしなかったわ。ひとまず、村上選手良かった。まさか試合がひっくり返るとはなぁ。凄いや。

 

全員で挑んだ決勝・アメリカ戦

(素人目からしたら)不安要素がない万全な状態で挑んだ決勝。相手は、メジャーリーグのドリームメンバーで揃えたアメリカ。メジャーでMVP3回獲ったトラウト選手を筆頭に、ほぼ全員が何かしらのタイトルを持っているという。おっそろしい。

アメリカのターナー選手から先制ソロホームラン。この嫌なムードを断ち切ったのは、村上選手だった。初球で打ったボールは観客席の中へ。「確信歩き」のソロホームランで同点。さらに、ヌートバー選手の追加点で逆転。そして、岡本選手のソロホームランで3-1。アメリカから2点のリード、という展開。

日本のピッチャーは7人の継投。苦しい場面でもピッチャー陣はよく耐えた。なんか、緊張というより楽しさの方が伝わった。アメリカとの試合を楽しんでいるんだろうな、と思わせるくらいに。ダルビッシュ投手と大谷選手がブルペンへ向かうところは、会場内でもざわついていたそう。

ピッチャーがダルビッシュ投手の時に、アメリカのソロホームランで3-2。1点差まで縮まった。さすがアメリカ。ここで引き下がるわけにはいかない。両チームのプライドをかけた、熱い試合だった。

9回表。アメリカの攻撃。マウンドに立ったのは大谷選手だった。ユニフォームが土で汚れているピッチャーは、高校野球以外あまり見ない気がする。現地で観ていた中居さんは「泥だらけのストッパー」と表現していた。

「この大会は大谷で始まり、大谷で終わる」。栗山監督のシナリオ通りに2アウト。ここでバッターとなったのが、トラウト選手。MVP3回のスーパースターで、大谷選手のチームメイト。こんなドラマあんのかよ。ラストは空振り三振で試合終了。大谷選手がグローブを投げ、帽子を投げた。そして日本代表メンバーが大谷選手の周りに集まった。14年ぶりの世界一奪還の瞬間である。

全員で掴んだWBC世界一だった。おめでとう。そして、勇気をありがとう。